この夜があったから、人の優しさが沁みた|オランダ旅行で限界を超えた先の話
① 結論|オランダ旅行で一番心に残ったのは、優しさを受け取れた瞬間だった
オランダ旅行で忘れられないのは、
風車でも、運河でも、アムステルダムの街並みでもない。
雨と寒さで限界だった夜のあとに、
人の優しさがまっすぐ胸に入ってきた瞬間だ。
元気なときなら、きっと気にも留めなかった言葉。
でも、あの夜を越えたあとだったからこそ、深く残った。
② 体験談|11月のオランダは、想像以上に冷たかった
「西欧だし、そこまで寒くないだろう」
そう思っていた自分を、あの頃に戻れるなら止めたい。
11月のオランダは、静かに体力を削ってくる寒さだった。
- 気温は低め
- 雨が止んだと思ったら、また降る
- 風が冷たい
- 一度濡れると、乾かない
特に最悪だったのが足元。
靴に穴が空いていて、歩くたびに冷たい水が染み込んでくる。
寒さは我慢できる。
でも、寒さ+雨+移動疲れが重なると、気力が先に折れる。
③ 行き場を失い、野宿を選ばざるを得なかった夜
その日はもう、宿まで辿り着く余裕がなかった。
- 雨を避けられる場所がない
- 体は冷え切っている
- 夜は確実に来る
見つけたのは、立体駐車場。
選択肢はなかった。
怖さよりも、
「これ以上濡れたくない」
という気持ちの方が勝っていた。
コンクリートの冷たさ、湿った空気。
眠れるわけもなく、時間だけが過ぎていく。
「先進国で、何やってるんだろうな」
そんな考えが、何度も頭をよぎった。
④ 朝、追い出されて思ったこと
明るくなり始めた頃、警備員に見つかった。
怒られることも、揉めることもなく、
淡々とした一言。
ここにいちゃダメだよ
オランダらしい対応だと思った。
優しくもないけど、冷酷でもない。
ルールはルール、という距離感。
そのときは、少しだけ寂しかった。
⑤ そのあとに出会った、クリスチャンの青年
そんな状態で駅のベンチに座っていたとき、
声をかけられた。
Hey, are you okay?
正直、最初は警戒した。
海外で声をかけてくる人には、何か目的があることが多い。
彼は自分がクリスチャンで、
旅人に声をかけて話を聞く活動をしていると言った。
宗教の話か、と思って身構えたけど、
彼は何も押しつけてこなかった。
聞かれたのは、
- どこから来たのか
- どんな旅をしているのか
- 今、何が一番しんどいか
ただ、それだけだった。
⑥ 「それでも、前に進んでるよ」
寒さや金銭面、移動の大変さを話すと、
彼は少し考えてから、こう言った。
それでも、君は前に進んでるよね
その一言が、不思議なくらい刺さった。
誰かに評価されたかったわけじゃない。
でも、弱っているときに、弱っているまま肯定されたのは初めてだった。
彼は聖書の言葉を少しだけ話して、
最後にこう言った。
I hope your journey brings you peace.
それだけ。
連絡先も聞かれず、
何かを求められることもなかった。
⑦ この夜があったから、優しさが沁みた
もし、あの野宿の夜がなかったら。
もし、体力も気力も余っていたら。
あの言葉は、
「親切だな」くらいで終わっていたと思う。
でも、限界を知ったあとだったからこそ、
あの一言が、旅の支えになった。
オランダ旅行は、
不便で、寒くて、高くて、正直きつい。
それでも、
人の距離が近い瞬間が、ちゃんとある国だった。
⑧ まとめ|旅は、弱ったときに本性が出る
旅をして思う。
楽なときより、
きついときの記憶の方が、ずっと残る。
オランダ旅行で経験したあの夜と、
そのあとに出会った優しさ。
あれがあったから、
この国が、今でも好きなんだと思う。
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