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コスタリカ・モンテベルデ旅行記|雲霧林で出会った「もらいタバコ」の自由すぎるカメラマン

2026年7月5日日曜日

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コスタリカ旅行で訪れたい雲霧林「モンテベルデ自然保護区」|ちょっとセコいけど憎めない旅人に出会った話

中米の楽園、コスタリカ。その中でも「一生に一度は見ておきたい」と言われる聖域があるのを知っていますか?

それが、常に霧に包まれた神秘の森「モンテベルデ雲霧林保護区(Monteverde Cloud Forest)」です。標高が高く、湿った空気が山肌をなでることで生まれるこの場所は、まるで映画のワンシーンのような幻想的な風景が広がっています。

でも、今回お話ししたいのは、そんな美しい自然の話……だけではありません。この霧深い森のふもとの宿で出会った、ある「究極にミニマル(?)な日本人旅人」との、ちょっと笑えて、でも少し考えさせられるエピソードをシェアしたいと思います。

① 結論:モンテベルデでは“面白い旅人”の宝庫だった

コスタリカ旅行のハイライトとして外せないモンテベルデは、世界中のエコツーリストやバックパッカーが集まる聖地です。幻の鳥「ケツァール」を追い求めるバードウォッチャーから、ジャングルをワイヤーで滑り降りるジップライン好きまで、訪れる人の目的はさまざま。

そんな多種多様な人間が集まる場所だからこそ、ガイドブックには載っていない「強烈な個性」を持つ旅人に出会うことがあります。

僕がモンテベルデの安宿で出会ったのは、一見するとストイックなプロカメラマン。でも、彼の私生活(?)には、ある驚くべきルールがありました。

それは、「タバコは一切買わないのに、毎日欠かさず喫煙を楽しんでいる」ということ。正確に言うと、彼は「もらいタバコのプロ」だったんです。

② 体験談:霧の夜に響く「タバコある?」の合言葉

モンテベルデの夜は冷えます。霧が深くなると、宿の共有スペースには自然と旅人が集まり、冷えた体を温めるようにビールやコーヒーを片手に談笑が始まります。

その中心にいたのが、首から年季の入ったフルサイズ一眼レフをぶら下げた、30代後半くらいの日本人男性でした。彼は世界中の秘境を渡り歩き、その土地の「一瞬」を切り取ることで生計を立てている本物のカメラマンだと言います。

仕事の話を聞けば、情熱的で尊敬の念すら抱くのですが……宴もたけなわになった頃、彼は決まってこう切り出すんです。

「あ、ごめん。タバコ一本いい?」

誰かがパックを差し出すと、彼は慣れた手つきで一本抜き取り、シュッと火を灯します。そして、モンテベルデの冷ややかな空気の中に紫煙を吐き出しながら、しみじみと呟くのです。

「いやー……やっぱり旅って最高だよねぇ。」

その顔はあまりにも幸福そうで、もらっている側なのに、なぜかこちらまで「いいものを見せてもらった」という気分にさせられるから不思議です。ただ、滞在中、彼が売店でタバコを買っている姿を一度も見かけることはありませんでした。

③ 欧米バックパッカーもタジタジ?“もらいタバコ”スタイルの極意

数日後、あまりに堂々としたその振る舞いに興味が湧き、単刀直入に聞いてみました。「いつももらってますけど、自分では買わないんですか?」と。

彼は悪びれる様子もなく、ニカッと笑って答えました。

「うん、買わないね。だって、誰か持ってるでしょ?」

なんという潔さ!彼の言い分はこうです。モンテベルデには欧米から来た若いバックパッカーが多く、彼らはコミュニケーションの一環としてタバコをシェアする。そこで彼が放つキラーフレーズがこちら。

「Can I get one?(一本もらえる?)」

これだけで、彼のニコチン補給は完了します。セコい。客観的に見れば間違いなくセコい。でも、彼はもらったお礼に、最高の旅の武勇伝や、明日行くべき秘密のビュースポットを惜しみなく共有していました。彼にとってタバコは「買うもの」ではなく、「コミュニケーションの潤滑油」だったのかもしれません。

モンテベルデで感じた「旅の持ち物」の優先順位

  • カメラ機材: 妥協一切なし。数百万円単位の投資。
  • 衣類: 最小限。速乾性の高い実用的なものだけ。
  • 嗜好品: 買わない。現地調達(というか、もらい物)。
  • マインド: どこでも生きていける図太さと、誰とでも仲良くなれる笑顔。

④ 旅をしながらカメラマンとして生きる、本当の姿

そんな「セコい一面」を持つ彼ですが、日中の姿は別人のようでした。夜が明ける前から重い機材を担いで森に入り、霧が晴れるのを何時間も待ち続ける。泥にまみれながら、雲霧林にしかいない希少な鳥や、風に揺れる苔の表情をストイックに追い求めていました。

彼が撮った写真を見せてもらうと、そこには息を呑むような美しいモンテベルデの姿が。その写真はストックフォトとして販売されたり、雑誌の寄稿に使われたりして、彼の次の旅の資金へと変わります。

「こだわりたいところには全力を注ぎ、どうでもいいところは削ぎ落とす。」

彼の旅スタイルをまとめると、驚くほどシンプルでした。

彼から学んだ、旅と仕事の両立スタイル

  • 専門性に特化: 世界の自然を撮影する唯一無二の視点を持つ。
  • 場所を選ばない: 気に入ったスポットに長期滞在し、深く潜る。
  • 究極のミニマリズム: 自分の価値観に合わない出費(タバコ代など笑)は徹底して省く。
  • ギブアンドテイク: モノはもらっても、情報や感動は倍にして返す。

タバコ一箱の数百円を惜しむ一方で、数ミリの解像度のために数十万円のレンズを買い換える。その極端なバランス感覚こそが、彼を「ただの観光客」ではなく「表現者」たらしめているのだと感じました。

⑤ まとめ:ちょっとセコいけど、どこか憎めない旅人

コスタリカのモンテベルデ旅行は、僕に「正しい生き方なんて一つじゃない」ということを教えてくれました。

霧の中に消えていく彼の背中を見送りながら、最初は「変わった人だな」と思っていた自分の心が、いつの間にか「あんな風に自由に生きられたら面白いかも」という羨望に変わっていたことに気づきました。

今回出会った「もらいタバコカメラマン」の特徴:

  • 旅するカメラマンとして世界をフィールドに仕事をしている。
  • 生活コストを極限まで下げ、好きなこと(カメラ)に全振り。
  • 他人に甘えるのが上手く、なぜか周囲を笑顔にする才能がある。

正直、万人に勧められるスタイルではありません(笑)。でも、常識に縛られず、自分の「好き」に正直に生きる彼の姿は、モンテベルデの深い霧と同じくらい、僕の記憶に鮮明に残っています。

皆さんもコスタリカへ行く際は、ぜひ空を見上げてケツァールを探してみてください。そして夜になったら、宿のベンチを覗いてみてください。そこにはきっと、あなたの価値観を揺さぶるような、最高に「憎めない旅人」が座っているはずですから。

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